宇宙戦艦グレートヤマト製作記 〜その2〜
はい! 皆さんお待ちかね?(何故か疑問系)のグレートヤマト製作記第2弾。
今回は装飾をメインに加工しています。
というか、目立った加工というのが実はグレートヤマトに見せるための艦体の延長や甲板の形状変更、主砲の増設やオリジナルには無い部品の製作などに費やされているというか集中しているため、どうしても内容が減ります。
流石に加工の苦労話を書き連ねると単なる愚痴ブログになりかねないので。
ちなみにこれ書いてる段階では何と1ヶ月以上も作業が停滞している有様ですが、他に作りたいものもありますし色々と浮気しております。
まあ最後と題した以上これ以上の加工は保守以外の目的でするつもりがないので今の内にアイディアの全てを出し切った最高のヤマトにしたいからこそ、時間をかけているのですが。
正直もうそろそろ完成させようかな?
まずは艦首と艦尾のミサイル発射管の修正から行きましょう。
キットでは初期の1/1000を除く全てのヤマトでお馴染みの2番目の発射管が喫水線よりも高い位置にある造形になっています。
これは元々「OPの発射管3門とも喫水の上の造形だったんだけど、流石に馴染みが無いから一段下げた」というバンダイビジュアルの都合からです。
まあキットの原型が個人的に欲したというガレージキット(未完成)の原型何ですから文句は無しにしましょう。
しかしまあ、個人的には2番目の発射管が喫水線で上下に分割されているパターンが後年になって定着し、近年のモデルでも全てこのパターンで統一されています。
ですから、修正しちゃいましょう。
当初は“ヤマト製作記Do楽Do”のおやぢさんの様に喫水そのものを上げた方が楽かな、と思ったんですがところがギッチョン!
このグレートヤマトでそれをやると艦尾に至るまでの付属品を全て作り直す必要が出てきてしまいますので却下。
結果的には彫りなおしになりました。
最初に用意したのは比較的柔軟な0.3mm板。これに定規を使って新しい発射管を書き込み切り抜いて型を用意します。それからマスキングテープを使って艦体に固定していざ!
気合を入れて彫りましたが経験不足と質の悪いニードルでは限界があり、少し歪んでしまいました。
が、ちゃんと左右で位置を合わせたのでラインの歪みを除けば異常無し。新しい発射管が生まれました。後ろ側はこの後直線になっている切込み無しのプラ板を再度当ててから掘り込んでいます。
形状としては装飾と合わせてPSゲーム版を意識しています。大きさは本来の発射管と差が大きくならないように現物合わせの加工ですので、真似される場合はお好みでサイズを変えて下さい。
私はここの部分はボリュームがあった方が好きなのでそのように加工しています。
また発射管に限らず前回までの加工で作ったモールドは全て埋め立てていますので、その影響もあって今回は三次元センサーのハッチは完璧にオミット状態です。というか、実は姿勢制御スラスターを以前の1基ずつから2基ずつに変更した影響で艦首当たりの内部構造がかなり切羽詰っているんじゃないかという考えに至り、手付かずのまま放置されています。
どうしよう。
ポリパテで修正した状態の接合写真です。まだこの状態では合わせ目が目立ちます。見ての通り腹が膨れてだいぶ肥えました。
ですので以前の大ヤマトに比べて幾分マッシブな印象が強くなっています。
……舷側ミサイルはやっぱり惜しかったかも(ぼそっ)。
とはいえこの状態からキット本来のラインに繋げるのは大変で、ポリパテの境目付近は酷い状態でした。ここは知恵と根性(勇気にあらず)で乗り切り、パテをモリモリしながら切り抜けるしかありませんでした。おかげで気泡処理に更なる時間を費やすことになろうとは、この時は予想もしていませんでした。
つーか気泡の処理だけで軽く2週間はかかってますので。このポリパテ、もう少し何とかならんものか……。
そう言えば、タラップのハッチはどうしよう?
接合部の拡大。これはパテで修正している最中ですね。当初接合部は合体状態からマスキングテープで一周回して当たりを取ってからカッターノコで切り落としたのですが、見事に湾曲(笑)。
おまけにエッチングノコと違って頑丈で切断力はあるもののその分刃が分厚いカッターノコでは合わせ目があまりにも目立ち(推定0.5mm)、結局修正する羽目に。
最初はギリギリまでプラ板でとも思いましたが、切断面が斜めになっていることと、実質ポリパテの集合体ですので慎重に加工しないと割れます。
物臭な私には耐えられない精密作業でしたので別の作業を考えました。
その結果がパテ埋めですが、最初は普通に固めてからデザインナイフを入れて割るという方法でした。
んが! 上手くいくはずもありません。で、剥がれかけたパテとタミヤパテ(グレーのやつ)の未硬化のものを強固に繋ぐためにゼリー状の瞬着を合わせたのですが、するとどうでしょう。パテがかなり早く固まり始めたのです。というか、パテに混ざった瞬着が硬化したのが正しいのでしょうが。
強度的にも問題なく、また単なるパテに比べて瞬着の嫌になるくらいの強度が加わったのでこれなら断面を処理しなくても問題なし!
と判断した私はここで普通誰もやらないことをしました。
すなわち意図的に瞬着と混ぜたタミヤパテを接合部に塗り、数秒置いてから合体させて、分離させてを繰り返したのです(笑)。
するとどうでしょう、接合面は物凄く粗く、ギザギザではありますが何と可もなく不可もなく、綺麗にクリアランスが取れてしまいました。驚きです。何度も合わせたために接合面はぴったり、しかも元がペースト状のため元が滑らかではない接合面にしっかりと食い付き、なおかつ適正な形に変形してくれたので非常に綺麗に新しい接合面を形成してくれました。
瞬着の揮発の影響で少々気泡が生じてしまいましたが驚くべき精度! 何度繰り返しても多ければ食み出し、足りなければ食み出さないと、しっかりとした穴埋めをしてくれましたよ旦那!(誰?)。
後日まだ残っていた気泡に普通にパテを盛って同じ方法で(強度は必要ないので瞬着は混ぜずに)盛って綺麗に整形しました。
結構お勧めです。ちなみに使用したのはロックタイトという“高強度金属用”の瞬間接着剤です。液体もゼリーもお勧めですよ。今は無き模型店でも「模型用じゃないけど強力だからお勧め。扱いやすいし」と進められて以降の愛用品です。
ホームセンターに行けば扱っていると思います。
大きいので大体800円くらいです。
主砲の決定稿。比較対照は昔の砲身です。
結局作り直した測距儀と新たな砲身をセットした新生砲塔とその真下にある昔の砲塔、そしてさらに下にあるのが新型の砲身です。
一目瞭然の出来でしょう。旧砲身は砲室側の軸が曲がっていたりした影響で砲室に合わせて全ての砲身を微調整しているため長さや砲身の角度など全てが異なります。
新砲身では砲室の修正を行ったため調整無しでも大きなズレは殆どありません。
写真の新砲身は真ん中のやつが少し不備がありますが、後に修正されています。
流石にノギスとかを使って一本一本を同じ長さに加工したわけではない、全て現物あわせの目分量と感だけで調整したとは思えない出来栄えに満足しています。
――ついでにすんごく面倒臭いのでやり直したくないんですけどね、何せ15本も作るんですから。
ちなみに砲身新設の段階ではドリルの購入をしていない(砲室の作業前に購入)したため、根元の段になっているところは一度2mmで空けてからギリギリの2.5mmで再度開口するという非効率的な作業を行っている他、折角サイズを合わせた部材を3個も破壊してしまったため品質のバラつきを大きくしてしまいました。
やっぱり道具を揃えるのは大事ですよ、はい。
艦尾のメインノズルです。写真では初お披露目ですよ、目立つ箇所なのに。
今回は誤って壊してしまったクリアパーツのコーンではなく赤の成型色で作られた方の部品を使用しています(説明書では艦橋の窓を除いてクリアパーツではなくこの赤色の方を使用するように指示があります。
が、各模型誌ではクリアパーツを使用し、この赤いランナーについては完璧にスルーしています。ちなみにメッキ版にはクリアパーツのみ付属です)。
根元にメインノズルの噴射口を意識した装飾を追加しています。これは昔の1/1000スケールにも同様の装飾があるためそちらを意識しています。実際、この装飾があるとないのでは噴射口としての印象が異なるので結構重要です。
余談ですが透明パーツをぶっ壊した理由はこの改装に当たりパーツを分解洗浄(塗装落とし込み)の最中、塗料でメインノズルに完全にくっ付いちゃっていて(汗)、取り外せるようにと空けておいた穴から金属棒を突っ込んで思い切り押しても出てこないので思い切って壊しちゃいました(テヘッ!)。
その時の死闘の影響もあって、メインノズルのふちが少し歪みました。
文章が長いのでその3に続きます。では、また。