宇宙戦艦グレートヤマト製作記 〜その1〜


 えー今回Gファルコンユニットガンダムダブルエックスと並んで掲載して頂ける事になった本命こと“グレートヤマト”です。

 ダブルエックスと並んで私が今まで作ってきた模型の中でも特に加工の度合いが凄まじい作品です。しかも元が気に入らないから加工するんじゃなくて加工しなきゃ得られないものだから加工するというのはある意味フルスクラッチに近いノリです。

 というわけで、いよいよ製作記に入ろうかと思います。
 出来が良いことで有名なDVD−BOX特典キットを使用していますのであまり参考にならない部分はあると思いますが、アレンジのしようによっては旧キットにも流用出来ると思います。



 注!:本作品は第3次改装の内容に合わせてキットからの改装内容を追加したものです。よって、ある程度の加工はすでに行った後ですのでご了承下さい。



 注! その2:本グレートヤマトは私が執筆している3次小説(厳密にはヤマトではなく“機動戦艦ナデシコ”の2次小説の世界観を下地にヤマトをクロスオーバーさせた作品に、ガンダム他スーパーロボットのメカのみを混ぜ込んだお好み焼き作品)に登場するグレートヤマトの立体化であり、艦の装飾やサイズは全て小説本編に合わせた工作が主体になっています。
 よって、オリジナルのヤマトにもそして原型となったグレートヤマトにも装備されていない装備が施されていたり、装飾もPSゲーム版などの設定などを流用しつつ独自テイストで製作しているため、解釈が異なる部分が多々あります。

 つまり、「あれ? ヤマトにこんな装備(装飾)あったけ?」という部分が比較的多く、仮に設定上オリジナルに装備されているものであっても搭載位置が異なったり解釈が異なりますので、予めご了承ください。



グレートヤマト製作

 まずは主砲の複製からです。これは特典キットの主砲の複製品です。パーツは砲室の部分と後ろの円筒状のパーツの部分で分けて行っています。この分割はキットのものをそのまま使用しています。
 測距儀は複製が上手く出来なかったのでプラ材で一つ一つ作っています。型と本体にはエポパテを使用しています。

 まずは複製した砲室の基部の部分をごっそり切り欠いて仕切りを1mmプラ板で作り直しつつ2mm(実際は2.2mm)のプラ丸棒を平行に差し込みます。初期製作時にはプラ丸棒の正確な太さを知らず2mmのドリルを使用したため開口部を広げる加工をする羽目になり、後の歪みが原因になって今回の再製作に繋がりました。砲室そのものは以前のものを手直しして使用しています。

 砲身は2mmプラ丸棒をベースに3mmプラ丸棒を被せて製作しています砲身の長さはキットの物と同じにするために並べて切り出したものをベースに量産。
長さを揃えるために削り過ぎて短くなってしまったので再度1mm延長しています。
 防盾の部分も同じように比較を繰り返して3mm角棒に1mm板を貼り付けて作ったプラ材を削りだして作りました。形状もキット比較で調整しています。
 以前はこの大きさがかなりバラバラで砲身の長さと相まって個々に調整しないと見れたものではない状態だったのですが、今回は計測もしていないのに(マスキングテープと両面テープで張り合わせて雁字搦めにして削っただけ)上手い具合に削れましたので微調整は形状の修正のみで長さや大きさの調整はほとんど必要ありませんでした。

 1つだけ穴の位置がずれてしまったので修正しましたがそれ以外は未調整です。

 砲身は稼動出来るようにしましたが、防盾に穴を開けてから片側のみを溝状に加工して横にした棒にはめ込むだけというシンプルなもの。

 手間を惜しまなければ砲身を量産してダメージ再現なんかも出来ますし、何らかの理由で砲身が破損しても破損したパーツを交換するだけで修正可能になりました。
 砲身の保持は塗料の厚みで行うため途中でヘタってしまっても塗料を重なるなどの簡単な処置で保持力を復活させることが可能です。

 基本的には計測ではなく現物合わせでの加工なので出来栄えはその時次第でかなり上下しますのでご注意を。



グレートヤマト製作
グレートヤマト製作
グレートヤマト製作

 見ての通り艦首です。バルバスバウはキットの長さに戻しましたが以前の加工で削り込んでいたので全体的に細身になりました。

 艦体は再度延長を行うための処置として新たに支柱を増設しつつ、分割が可能なように中央部にポリキャップを仕込み、4mm丸棒を使用して分割ギミックを付けました。

 これは全長がさらに5cm増し、基から計10cmもの延長をした影響で、収納に不便を感じたからです。常に飾っておけるわけではなく、かといって展示ケースを保有していない以上これ以外に方法を思いつかなかったもので。

 当然分割ラインが目立ってしまうので瞬着を混ぜたタミヤパテを切断面に塗りたくってくっ付けたり離したりして接合面の辺りを取って整形しました。この時間違っても接合面のエッジを落としては不味いので絶対に合体させた状態でペーパーをかける必要があります。これを忘れると接合面で段差が生じてしまいます。
 とは言っても、完全に穴を塞ぐ事は出来ませんでしたが、後日修正しました。上甲板を除けば目立たなくなりました。

 この分割のおかげで100円ショップで買った靴入れ(半透明)に収まることがわかりました。収納場所に困っている方、お勧めの工作です。



グレートヤマト製作

 後部甲板です。ほとんどの増設部分は新規に作り直すことになりました。
 延長に合わせてエレベーター部分と波動爆雷の発射管の部分はサイズを一回り大きくしています。写真の甲板はまだ装飾を全部施していませんが、大ヤマト零号や大ヤマトを参考にした装飾を追加工作しています。
 装飾についてはまた後の写真で。



グレートヤマト製作

 艦尾と中央部です。もともとの延長部分からさらに延長しています。ポリパテで整形するためプラ板で内張りを作っています。

 艦体の装飾は今回の加工に合わせて一度全て落としています。
 写真では舷側ミサイルの発射口を潰さない様にマスキングテープで保護していますが、延長が長くなり過ぎたので舷側にパテを盛らずにいるとラインが不自然に曲がってしまうとわかったので1mm角棒を2本重ねて前から1番目と2番目の発射管の間に貼り付けてアウトラインを決めた上でパテで持ってしまったので、舷側ミサイルは武装から削除されました。彫り直しても良かったのですが、面倒くさいのと正直攻撃範囲が重複し過ぎている箇所である、この装備を排除すれば艦中央部分の内部構造にゆとりが生まれるなどという思惑から思い切って存在を抹消しました。

 艦底部第三艦橋及び艦底部砲塔の土台のダクトの部分は軽量エポパテで嵩増ししてあります。写真ではまだついていますが、エポパテ製のバルジ部分は削り落として新造しました。
 方法はどら親父さんの加工作業を参考にしてマスキングテープを張ってからタミヤの高密度エポパテを使用して新たに作り、取り外した後単品で研磨して再度取り付ける手法を選びました。部品を張り付ける その2
 どら親父さんに感謝です。
 


グレートヤマト製作

 合体させた艦体と甲板の写真です。艦体の延長具合がある程度掴めると思います。

 最初はもう少し延長することになるかと思いましたが、これ以上延長するとバランスの悪化が著しくなるのでここで止めです。

 感覚としては、砲身を含めた主砲一基分づつ前後で延長すればバランスが取れると思います(以前は砲室分のみで砲身の分は延長していなかった)。

 ちなみにこの延長で300mほどだった(俺設定)グレートヤマトはめでたく初期型(1/1000スケール)と同じ330mに大幅に巨大化し、見栄えだけでなく内部の余裕さえも作り出すことに成功しました。
ちなみにこのヤマトはベースとなった模型と同じスケールで制作されているので、単純にcm単位の数字を7倍してやれば本来の大きさが出ます。



グレートヤマト製作

 新設した艦載機移動経路。艦体の延長のため作り直しとなり、ついでにやや大型化。1mm角棒を使用した明らかにオーバースケールなレールも健在なり。
 このレールも創作。オリジナルの大ヤマトには存在しません。が、その上の甲板の裏(か天井部分)にはレールらしき装飾が見えます。が、場所が場所なのでより視覚的に見やすい位置に移動したついでに格納庫からのありえないほど複雑な構造のエレベーターと化してしまいました。
 簡単に説明すると、
 1.格納庫の両端(艦首側)にある専用エレベーターから機動兵器(この場合は戦闘機ではなく人型)が上げられる。
 2.装甲シャッターを開放したり閉じたりを繰り返して外部までリフトごと機動兵器を運ぶ。
 3.艦尾カタパルトまで機動兵器を移動させてレールに沿って甲板よりも高く持ち上げる。
 4.カタパルトに接続する。カタパルトは観音開きに開いて発射体勢に移行する。
 5.リフトは格納庫に戻り始めてカタパルトが射出方向に向き、射出。

 という複雑な構造に。でもこうでもしないと艦載機をカタパルトに移動出来ませんし、搭載機の都合もあってカタパルトを使用する上甲板よりの別の格納庫を保有出来ませんのでこれで決まりです。



グレートヤマト製作

 尾翼と安定翼です。この時点ではリベットの装飾を施しただけですが、後に改良を重ねて装飾の追加を施していますが、安定翼のみはこの写真で写っているリベットのみです。 尾翼の装飾はまた次の写真で。

 ちなみにこの作業中に何度か延長部分で折れました。延長は約1.5cm程で、後ろから見たときに翼のように見えるくらい大型化しつつ、前から見たときでもX字が見えるくらいにしてあります。
 この前から見た絵というのは「完結編」のラストシーンなどで見ることが出来ます。特にヤマトはパースが利いた絵が多いので最低限このくらいの加工がないと。
 予断ですがこのパースの絵は完結編の出航シーンの絵を参考にしています。



グレートヤマト製作

 第二艦橋です。作業中にへし折ってしまったアンテナの再生を行ったのみですが一応。アンテナは1mm丸棒という極太アンテナです。
 第二艦橋側面にもすこしディティールを追加しているのですが今回紹介は省略します。
 本当はこのアンテナを付ける予定は無かったのですが、艦橋への工作があまりにも少なかったのでディティールアップを兼ねて付けました。
 私は現実の軍用兵器には詳しくなく、以前どら親父さんにも尋ねたことのある武器や装甲に関しては齧りましたが、実用性を損なわない配置やら、実際の艦船の内部構造などについては完璧に素人です。
< ですから、現実味を持たせるための装飾は出来ないので(ガンダムデカールなど特に注意書きなどを示すものを使いたがらないのもこのため)、現実味を持たせるための装飾よりも見た目の迫力や情報量を優先しています。
 後は俄仕込みの知識を使って文章で表現するしかないので辛いところです。
 他のモデラーの作品を参考にしても、何故そこにその装備が付くのかわからないため、自分の作品には全く活かせませんので。


 その1はこれで終了です。それでは、その2で。


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