宇宙戦艦ヤマト復活篇仕様 完成レポート
というわけで、画像掲示板から飛び出す形で完成レポートのみをグレートヤマトのおまけという形でお届けいたします。
映画観てきました。面白かったです。私には正真正銘のヤマトが帰ってきたとしか思えません。
絵が違う、CGで掛れるようになったメカニック、松本氏が関わっていないと不安要素が多いと見えるのですがその本質は全くぶれていません。
本物のヤマトファンだと思っているのなら、ぜひ自分の目で確かめて下さい。DVDが出ない事はないでしょうから。
世間の評価なんて鵜呑みにせず、自分自身の感性で受け止めるべき作品です。
本当のヤマトファンなら、偏見も思いこみも捨てて真正面からぶつかってみて下さい。過去作も権利問題も不要です。
そこにヤマトがある。ヤマトを本当に愛しているか、それだけが大切なんです。
この復活篇のスタッフは間違いなく、ヤマトを理解して作ってくれたと私は信じて疑っておりません。
ヤマトが好きとか嫌いではなく、ヤマトがどういう作品なのか、どういう世界観なのかを理解した上で作ってくれたと思います。
前置きが長かったですが早速レポートに入りましょう!
真横から。艦体は全部で約1.8cm延長してあります。艦首で1.2cm、艦尾メインノズル付け根で6mmです。
演出上の全長設定は280mらしいので(ハイパーウェポン2009参照の事)1/700では丁度その全長になるはずです。
歴代デザインの集合体と称する程今までのヤマトのイメージを大量に盛り込んだデザインであるため、
アニメ版でありゲーム版であり、中央部分の膨らみから艦尾メインノズルまでのラインはゲーム版に近く、
艦首側へのラインは今までのアニメ版に近いモノですね。艦底部のフィンの長さはゲーム版に近いようです。
艦橋も合計で3mm近い高さ減と、艦首部分だけで上3mm、下は計測してませんが裏打ちしたパテが
完全に露出する程ですから大体2〜3mm程度の削り込みをしていますので、かなり細いです。
補助エンジンノズルも形状をゲーム版に近付けるためパテと削り込みで形状を変更しています。
カタパルト周辺のラインもそれらしく削り込んで変えていますので、殆ど原型がありません。
ぶっちゃけキットのパーツそのままなのは主砲と副砲と煙突ミサイルと各パルスレーザー砲だけですね。
それ以外の個所には何らかの加工が加わっているのでそのままとは言えません。
真正面。復活ヤマトの真骨頂この容積を増したバイタルパート部分です。
原型となったキットや以前のヤマトは縦長だったり○だったりしますが、今回はどちらかと言うと楕円に近い代物になってます。
ただ、例によってCG表現でもシーンに応じてラインを変更されて演出されているらしく、
シーンによっては立体的に少しおかしいと思える様なボリュームも表現されています。
これは4面ないし5面図に記載されているバランスではなく映像本編で主に使われているバランスで構成されているので、やや細身です。
ハイパーウェポン等に記載されているバランスにしたければ両舷を後3mmは肥やす必要がありますね。
あ、波動砲は作り直していますので形状は合わせています。最初はライフル削って近づけようとしたのですが結局断念、
奥のシャッター部分を残して全て作り直しです。
ただし、度重なる加工でシャッター部分のモールドが溶けて消えてしまっているので
(作り直す前にグレートの原型となったヤマトの予備パーツに交換するのを忘れた)奥はちょっぴり残念仕様。
今回はシルバー下地にクリアブルーを乗せた波動砲発射直前を演出したつもりなのですが、写真では目立ちません。
真後ろ。幅を増した胴体に小さいメインノズルも復活篇ヤマトの特徴です。
当然のようにメインノズルもキットのままではどうしようもなかったので裏打ちしてから削り込み削り込み、
実は外側は完全に裏打ちしたパテが露出していてプラは残ってません(笑)。
1度ぶつけて先端を壊してしまったので小径化も兼ねて内側に0.3mmプラ板を円錐に加工して,
押し込んでから延長してやや長めにしてます。
その結果、メインノズル内側のモールド表現等にディティールは完全に消滅。面になってます。
コーンの根元にはプラ板を貼って1/1000等で描かれているようなスリット上の噴射口を表現しています。
私、完結編の1シーンを見るまではメインノズルの噴射はコーンの先端から行っているモノと誤解していた時期があります
(噴射口は皆ただの穴だと思っていたので、中央にコーンがある形状を理解出来ていなかった)。
見方によりますが、これでもメインノズルは太い方です。
今回より強調されたボリュームを見せるために初めてとった手段として、
遠方からズームを使用して撮影するという事をやってみました。今まではズームせずに自分から寄って撮影していたので勉強になりました。
寄っちゃうと、今までのヤマトとシルエットが変わらなくなっちゃうんで。
チラシ裏や設定資料集の表紙に書かれているアクエリアスの氷塊から飛び出した直後のヤマトをイメージして。
艦首側の写りが悪いのですがこれが私の限界。舷側のボリュームが増しているためか、
斜めから見ると見える“面”が増えているので全長がむしろ長く見えるという立体マジック。
今回ヤマトをデザインした人、凄すぎます。どの方向から見ても格好いいヤマトしか写りません。
しかし、その分立体として破綻しない造形を求められるので私の様な素人にはかなり過酷なデザインとも言えました(苦笑)。
こちらはCM等でもたまに映っていたヤマトの1シーン。
波動砲とバルバスバウの間に右舷の展望室が見えるのがポイント。
ボリュームが増しているので今までのヤマトでは見えなかった部分が見えるので表情が大分変ってます。
多分、昔の模型で同じアングルから見ても展望室は写らないと思います。
寄って撮影した艦首。御覧の通り距離を詰めると今まで通りのヤマトのシルエットがででんと出現します。
まあ今までのヤマトはあり得ない遠近法によるパースが掛った姿で映る事が大半だったアングルなので,
違和感無いのが当たり前なのですが。これだけ表情豊かに見えるヤマトも珍しいとしか言えません。
さりげなくロケットアンカーも作り直し。
基部以外は全部手作りです。艦首ミサイル前の縦に4つ開いた穴はバウスラスター兼リバーススラスターです。
また、艦首ミサイルの下辺りにも上昇用のスラスターがあります。
艦尾側はメインノズルの付け根にそれらしいのが見て取れますが、
相変わらず宇宙空間での降下用と思われるスラスターは見当たりません。
俺解釈で勝手にそれらしいモールドを見つけて解釈してますが正しい保証が無いのでここには記載しません。
展望室付近。この部分の立体感の強調が一番の死闘だった気もします。
復活篇ヤマトのキモの1つですね。展望室は処理を微妙に失敗しているので浮いています。
サフ使わない癖が災いして塗装後に気が付いたり……。塗料で無理やり埋めてます
色彩が変わった第3艦橋。安定翼(アンテナマスト?)はプラ板で作り直して大型化しつつ劇中の形状に近付けています。
この辺のデザインもゲーム版に近いですが、窓に相当する部分の形状が異なり、
ここは探査プローブの発射管になっていました。掘れなかったので0.14mmプラシートで凸表現しました。
第三艦橋横のフェアリングは前後を切り詰めて短くしてます。
錨マーク。まさかの手書き処理!?
デカール、作れない上に昔のヤマトから剥がせなかったので止むを得ず書きました。
すんごく難しかった上にここだけ塗装がデコボコしてしまう結果に……。
パルスレーザー下段の中型二連装は劇中通り横幅を狭めて上の大型四連と幅を同じにしています。
この辺のラインも完全に作り変えていますのでキットそのままとはかなり異なります。
艦首側にあるフェアリングは切り取ってから成形して貼り付けました。
第二副砲下の発進口(?)も形状が異なっていたのでプラ板とパテを使って修正しています。
艦橋のアップ。レーダーアンテナも(大きいのが好みだったので)泣く泣く劇中通りに小型化。
溶剤被害でぶっ壊れた艦橋部の小型三連と四連でしたが、普通に復活篇ヤマトではなかったので結果オーライに。
世の中何が影響するかわかりません。
第一艦橋と第二艦橋間の建造物、インテークらしき物体の形状と位置が異なっていたので修正。
煙突ミサイル横の大型四連パルスレーザーはもう交換出来ないのでそのまま。劇中では小型二連装なので注意。
真上から。見ての通り横に大分肥えています。戦艦大和を彷彿とさせるシルエットですね。
この辺がグレートとの明確な違いとも言えます。
また、電撃HJにて掲載された1/1000を改造した作例では艦首部分のラインが,
模型ベース時のデザインを参考にしたのか形状が違っていて、括れてしまっていました。
正しくはこの作例のように膨らんだ部分から一直線です。括れが残るのは艦底側です。
締めとなるのは下から見た図。色の違いか形状の違いか、下の方がボリューム感に溢れていますね。
艦載機の発着口は前後2つに増加していたので掘り直しに。
元キットの出来が良かったのでそのままにしたかっただけに残念な変更点でした(←かなり自分勝手)。
第三艦橋目立ち過ぎです。
このヤマトもグレート同様小説用のプロップとしての役割があるのですが、復活篇でのヤマトに感銘を受けまくったのでオリジナルディティールは廃止して出来る限り忠実に再現するに路線変更したので、艦底部ガトリングミサイルランチャーと格納式対空砲のモールドも削除。
同時に小説用ヤマトも艦底部から武装が無くなりましたが理由を「格納庫じゃねえ工作室じゃねえシナノの大型格納庫があるような艦底に武装を付けるスペースなどない」としています。
考えてみれば、グレートみたいに拡大してスペースを構築しない限り、ヤマトの艦底部に武装(格納式含む)を施せるだけの余裕は無いですよね。
半年近く掛っただけあって突貫工事もあったグレートよりも完成度は格段に上となりました。
というか、グレートの下積みのおかげでこのヤマトが存在していると言っても過言ではありません。
並べてみると完成度の違いが歴然で恥ずかしいです(笑)。
長くなりましたが画像掲示板にてご覧頂いていた皆様方、例によって私の我が儘に応えてくれたどら親父様、本当にありがとうございました。
宇宙戦艦ヤマト、復活篇仕様これにて完成とさせていただきます。
おまけ
異なる復活
異なる復活2
異なる復活3
悲しき戦い
悲しきすれ違い
これのためだけにグレートを遅らせに遅らせてきたと言えるコラボ写真。
出来は微妙ですが同じヤマトが同じ製作者の手によって全く異なる形でこの世に具現化したという現れです。
タイトルは、まあヤマトをめぐる利権問題に対する私なりの感想も含まれていたりします。
それでは、また。